昨日は久々に都心に出た。
Bunkamura Art Show 2007というのに出ている小西俊也の作品を見に行った。
小西の作品は文章や口で説明するのがとても難しい。では見れば一目瞭然、一発で理解できるかというと、そうでもない。じゃあ、何なんだよと言われると、ありゃだまされた、というようなプチびっくり系だ。ぜんぜん説明になってないな。何と言うか、作品の置いてある場所だけするっと時間の皮がむけて、変な重なり方をしているような・・・余計にわからんな。一言で言うと過去が映像でリプレイされるだけなんだけど、その過去と現在の重ね方が絶妙にくすぐったいのだ。
ネタバレになるので(本当は説明が大変なので)ディテールは書かないけど、最初はなんだこりゃで、ずっと見てると何が起きているのかがちょっとわかってくる。そのうちに意識が積極的に作品の「だまし」に参加してしまう。そういうスルメのような咀嚼に耐える(というかちゃんと噛まないとわかんない)作品だ。
ちゃんと噛まないとわからんと言っても、難解という意味ではない。それなりに空間を作り上げてしまうから、向こうから手を差し伸べてくれるようなフレンドリーな存在感はある。でもそれは倉庫みたいな人の来ないギャラリーよりは、今回のような人通りのあるオシャレ空間に置かれないといけないという「かまってちゃん」な作品でもあるということだ。
ちょっと離れたところから、意図せず目に入る方が面白い、というのが今回の発見。