大きな画面コンプレックス。

52075274.jpgプリント中。

自分のプリンタでは24インチ(610ミリ)幅しか出せないので、B0判のテストは3枚に分割して出力している。やっぱりめんどくさい。それにしても「610ミリ」が、いつから「610ミリしか」になってしまったんだ? この感覚って何かに似ているな、と思ったらあれだ、バイクだわ。

最初は原付50ccで十分楽しかったのに、そのうち飽き足らなくなり125だの250に乗るようになる。そして次は400だの750だのになって、ふと気がつくとハーレーだあBMWだあと、4輪のクルマより排気量の多いモンスターなやつに乗りたくなっちゃう。バイク乗りの飽くなきステップアップ衝動。あたしは中型免許で止まったので、そんな無駄にパワフルな二輪車にまたがることもなく、無事に人生におけるそういう時期を通り過ぎてしまったらしい。だからいいようなもんだけど、とにかくほんと男ってバカだよねえ。

だいたい写真なんてA4ぐらい(昔で言ったら六切ぐらい)で見りゃいいんであって、何で自分の身長もあるような巨大プリントこさえなくちゃいけないんだ? もともと大きいもの撮ってんだから、きゅーっと縮めて縮小率も大きい方が写真にする意味があるではないか。それをわざわざ現実の大きさの方に近づけようと大きな画面を画策するその理由を考えてみると、どうもよくわからない。

これっておそらく、絵画コンプレックスだな。まあ美大で暮らしている以上は仕方ないとは思う。でも写真が真っ正面から絵画に対抗しようとすると、限りなく看板になっていっちゃうというというのは情けなくも悲しい。これまた動物的衝動が生むバカな展開の一種か。もともと正面突破は避ける性格なんだけどな。

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