授賞式

宮城県芸術選奨、というのをいただいた。

賞なんてものをもらうのは、考えてみると中学生のとき以来だ。担任の先生が勝手に応募しちゃった作文コンクールで、市長賞をもらった。

何を書いたのかほとんど覚えていないが、古墳ばっかりある土地なので、いっそのこと古墳をぜんぶ公園にして世界に名を売ったらどうか、みたいなコンセプトだったような気がする。今にして思えば中学生の作文というよりは町づくりコンサルタントのプロポーザルである。でもその後、古墳が本当に公園になっているところを見ると、少しはわたしのプロポーザルを参考にしたのではないかと思う。コンサル料もらってないんだが。

話がそれた。それで一昨日、その授賞式に行って来た。

大地震の直後でそんなことやってる場合ではないのではないか、という気もしたが仙台はいたって平常であり、やはりあのへんの人は地震に強い。というか宮城県は意外に広いということなのだった。北部であんなに凄まじい被害が出てるのに南部は別に何ともない。大地震は確実に来るし、次はどこに来るかわからない、とみんな身にしみて思っているから、東京より備えもいろいろ充実しているのだと思う。日本の建築物の基本的な性格であるスクラップアンドビルド、というのは、地震多発地帯にあっては仕方のないやり方であったのだな、などということを考えずはにいられなかったり。

話を戻す。授賞式だ。

授賞式自体は特に変わったものではなかったのだが、大変に面白い体験をした。以前からぜひ一度お会いしたいと思っていた、「テノール歌手の佐藤淳一さん」とお会いすることができたのだ!

公式ページがないようなので、こちらを見てね。

同姓同名(字までいっしょ)の人と名刺交換をするのはとってもワンダーな感じのする瞬間である。佐藤淳一さんは仙台を本拠地として演奏活動をされると同時に、大学でも教えておられる素敵な方だった。ああいう方が佐藤淳一さんで本当に良かった。わたしは自分の名前はあまり好きではなかったのだが、ちょっと考えが変わってきた。世の中には各分野で活躍中の佐藤淳一さんがまだまだ何人もいらっしゃるので、そのうちみなさんとお会いしてみたいと思う。ドボクサミットの次は佐藤淳一サミットか。

授賞式の話だった。

いただいた芸術選奨は美術[写真]なる部門である。他の部門はみなさん巨匠レベルの作家さんばかりで、わたしはこの歳にしてこんな立派な賞をもらってしまってどうしよう、という感じである。もうアガりかとかバカなこと言ってないで写真作家としてもっといい仕事しよう、と思ったのだった。われながら殊勝である。

殊勝かどうかはさて置き、宮城県の水門は10年前にざっと回ったけど、これを機会にもう一度撮りに回りたいと思っている。宮城県はドボク的にはこれでなかなか凄いのである。日本最長運河である貞山運河全区間踏破とか、やってみたいことはまだまだあるのだ。

【追記】
授賞式の様子が宮城県のサイトに出ている。前列は佐藤淳一さん(左端)と佐藤淳一(右端)でみなさんを挟んでしまった。実に素晴らしいフォーメーション。

コメント

  1. バドン より:

    では、脱線せずに。おめでとうございます。

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