
すっかりホームグラウンド感覚の(実は家から2時間以上かかるんだけどね)千葉市動物公園。今日もカワウソファミリーは元気ですよ。
前回にもまして、お子たちはたくましく手を動かしております。好奇心がどんどん加速するのか、指先の神経が発達するのか、とにかくいろんなものを見つけては、ジャグリングもどきをしたり、かじったりしています。

何なのそれ?葉っぱ?

いやちがった。鳥の尾羽根でした。カラスのものだろうか。
見方によっては「トリ食って満腹」という図に見えなくもない。まちがっても天然記念物だけは食うなよー。きみたちもイタチ科だからちょっと心配。

何持ってるの?ちょっと見せなさい。

はあ?貝殻?カタツムリ?
せっせと洗ったりするせいで、貝殻から水が噴き出て「水芸」になってしまってるw。
キーパーさんに聞いたら、わざわざおもちゃは与えてないそう。きっと砂から掘り出したのでしょうとのことです。放飼場には海砂が入っているらしい。そういえばお子たちはせっせと穴掘りしてるよね。

まあ葉っぱは普通だな。しかし入手経路が問題だ。放飼場内に常緑樹は存在しないのだ。風で飛んでくるのか?
さて今日、3月14日は以前お知らせした通り、「コツメカワウソ・ワンポイントウォッチング」が開催されました。晴れて暖かかくてよかったね。花粉はものすごかったけど。
午後1時半からレクチャールームで最新の話題の映像をご紹介いただき、その後ぞろぞろとカワウソ舎へ向かいました。カワウソ舎で担当キーパーの林さんによる解説と、続いて特別企画として、お客さんの手からドジョウをあげようイベントが行われました。

しかし、こりゃすごい光景だな。いつもは見る人もまばらなカワウソ舎が、隣のレッサーパンダ並みに黒山の人だかりになっている!
いつもはバケツでどばっと投下される昼食のドジョウが、コップで小分けにされて希望者に手渡されます。カワウソたちはいつもと勝手が違うので興奮ぎみでしたが、ドジョウが投下されてプールに入ってしまえばあとは同じ。兄弟で奪いあいしたり、大声で親から巻き上げたりして毎度の大騒ぎ。
林さんはドジョウだけじゃなくて、ザリガニなどの甲殻類系をあげてみたいと計画されているようです。野生のコツメはそんなのを食ってるはず(臼歯がそれ用に発達している)ですが、国内の園館ではカワウソといえば魚、というのが定番になってしまっている。ぜひコツメにエビカニ類を与える実験をしてみてほしいですね。もっとも、ザリガニを自前で飼育する手間がかかりそうで、仕事が増えちゃって大変そうです。

チイコがんばれ
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そうそう、最後に訃報(ばっかりだな最近・・・)。千葉のカワウソ舎のバックヤードプールには、カンタとハナというカップルが非公開で飼育されていたのですが、そのカンタが昨年12月9日に、腎不全で亡くなったそうです。このカップルは、わたしが2004年に初めて出会ったコツメなので、個人的にちょっと思い入れがあります。11月にカワウソ本の取材で特別に見せていただいたのが最後になりました。残されたハナは長生きしてほしいものです。
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佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
