鹿児島カワウソ・ジロウ老師2

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鹿児島市平川動物公園のコツメカワウソ、ジロウの様子をもうちょっと見てみましょう。

この時期の九州南部は、気候的にはほとんど東南アジアです。つまりコツメカワウソの生息地と同じような温度湿度なので、ジロウ老師も調子がいいのかもしれません・・・と思ったけど老師はイギリスからいらしたのでした。いや、でもたとえばマレーシアあたりの生まれでイギリス経由で来た、ということだって考えられるので、何とも言えんなあ。いずれにせよ遺伝子に刻まれた最適気候ってのはあると思うし、少なくとも「見た目」的には、こんな高温多湿な感じは実にコツメに合ってる気はします。

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いろんな動物園を見せてもらっていてよく思うのですが、熱帯の植生を再現した温室がありますよね。普通は鳥や昆虫なんかが放し飼い状態になってるやつ。あそこでコツメカワウソを展示したらいいだろうなあ、ということ。ユーラシアならいざ知らず、コツメはほどほどの大きさの鳥であれば、捕って食べたりはしないだろうから共生の点では問題はなさそう。匂いとカワウソの破壊行動wに対する対処を考えれば何とかなるはず。

あ、人間が噛まれないようにもしないといけないのか。そっちの方がめんどくさいなあ。だからやってないのだな。

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しかし、熱帯の植生=コツメと短絡的に考えてはいかんですね。カワウソの本を読んでると、コツメの生息環境って、マングローブ林や水田、って書いてあるんだよね。水田にいるっていうところが何とも想像しにくいのだけど。いずれにせよ、一度この目で野生のコツメの姿を見てからでないと、うかつなことは言えない。

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ずっと見ていても、老師はちっとも泳ぎません。キーパーさんに聞いたら暑いと泳ぐ、とのことです。しかし、どしゃ降りの雨の中でも平気で動き回っておりました(泳がないのにこのずぶ濡れ状態)。でも毛皮がしっかりと水をはじいています。このサボテン状態は、まだまだ元気な現役カワウソのあかしです。

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ときどき寝室に帰りたそうにしてましたけどね。

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老師は右手の指が一本、途中から欠損しておられます。コツメは好奇心に駆られてあちこち手を突っ込んだりするので、指先のケガは結構あるんだろうなあ。

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派手にコケたようにも見えますが、そうではなくて伸びをしていらっしゃるところです。

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目は落ちくぼんでいますが、なかなか整ったいいお顔。鼻が横長でシャープな印象。

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夕方近くになって、ついに泳ぐところを見ることができました!

気持ちよさそうというよりは、ちょっとめんどくさそうな感じでした。表面をプカプカしていただけですが、それでもやはりカワウソの泳ぐ姿はいいものです。

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かなりひんぱんに水を飲んでおられました。その割に出す頻度はそれほど高くなかったので、ちょっと心配ではあります。

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お、ファイティングポーズみたいですね。いい表情してくれました。なかなか精悍な面構えですよ老師!

・・・・・・

どのカワウソも、必ず何かしら魅力を持ってるもんです。最近、それを引き出すのがますます面白くなってきました。

コメント

  1. kitto より:

    めんどくさそうに泳ぐ老師、男の魅力たっぷりでカッコ良すぎです
    お水をたくさん飲まれるようで、ちょっと腎臓系が心配になっちゃいますね…
    鹿児島まで、老師に会いに行きたいです!

  2. のんすけ より:

    年齢を重ねたカワウソさんには、
    ベビーには見られない格別の魅力がありますね...
    まるで仙人のようです。あ、カワウソさんなので仙獺ですね。
    あんなに仲良しだった奥さまを亡くされて、
    お淋しい想いをなさっておられるだろうけど、
    まったりとお元気に過ごしていただきたいですね。

  3. くすのき より:

    カワウソは全部カワウソだと思っていました。違うんですね。個性あり、歴史あり。老師の執筆された本など読んでみたいものです。御経験にもとずく深い知恵など示唆していただけそうです。                    あと、再婚はなさらないのでしょうか?

  4. jsato@otterhaus より:

    >kittoさん
    そうなんです。腎臓系が心配です。カワウソの弱点ですから。でもこれだけ長生きしてて、いまさら腎臓悪くなったりするもんかな、とも思えるわけで。
    >のんすけさん
    あ~、仙獺ですねたしかにw
    「仙獺」と筆で書いて掛け軸にしてみたいですね。
    >くすのきさん
    獺に歴史あり、と書いて掛け軸に・・・
    再婚はないと思いますが、安佐動物園のユウ老師などは先日、子を産ませましたので、あるいはひょっとして?
    「老獺伝」執筆の話は今度、交渉してみたいと思います。

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