第2是政橋

080626

正直なところ、今まで斜張橋ってあんまりぐっと来なかったのだが、意外や工事中は結構な迫力で、なかなか主張があるではないか。いっそ完成してもこのまま足場残しておいてくれればいいのに、とか思う。

たぶん設計する側としては、「すらっ」と立っている感じ、無理せず余裕ぶっこいて立っているクールな感じ、そういったあたりを表現されたいのだと思う。もちろんそれはそれでわからないでもない。

でも、見る側は勝手なもので、「がんばってやっと立っている」感を応援してしまいがちだ。作っている最中の足場がまとわりついている様子は、とてもがんばっている感、があるので、そっちの方が見応えがあるように思えてしまう。完成品より足場付きの方に愛着が持てそうな自分、をカミングアウトだ。申し訳ないが、本当にそう思えるのだ。

作る側と見る側のこのギャップが、なかなか深いんだ。

この位置から見ると、既設の是政橋のワイヤーが、マンガで登場人物がびっくりしたコマのいわゆる「ズーム表現」のように見えてくる。あるいは「錯視」の例。2本の平行線が、クロスする斜線群によって平行に見えなくなるあれ。ちょっと違うか。

仏像の頭に付いている「後光」の表現にも見えるな。そういや斜張橋って、塑造な感じも何だか巨大仏と似ている。

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