羊の門

a9c6dde8.jpgでは『羊の門』、ちょっとだけお見せしましょう。本物は宮城県美術館で見てください。4月8日までです。

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今回の展示をやらせてもらって最もうれしかったのは、13枚のお蔵入りとなっていたピンホール作品を皆さんに見ていただけたことだ。あの13枚のうち12枚は、1998年に4×5のカラ-ネガで撮ったまま、ずっと寝ていた。中央の一枚だけ、『瞼と森』の構成要素として一度使ったのだけど。撮影当時、ちょうどデジタルに傾倒し始めた頃で、100万画素のデジタルカメラと4×5のピンホールを両方持って撮影に出かけていた。デジタルの嵐が一段落した今となっては、以前のフィルムからイメージを持ってきて組み合わせる、という行為が自然に感じられるようなのだ。ではもう一度、フィルムで撮りますか、と聞かれたらちょっと考えてしまう、というかやはり使いたくない。かつてのフィルムをスキャニングするのは、それを再度撮影しているような気がして仕方なく納得できるのだが、フィルムで撮って現像上がりをスキャンして、というのはまどろっこしくて耐えられないような気がする。1年ぐらいコンピュータとネットのない世界に居てみたらどうなるか、試してみると面白いかもしれない。耐えられるかな。

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