椿のマリネ

d6c57130.jpg何日か前、2週間の缶詰仕事が終わった日の夜、夢を見た。椿をマリネにして食する、というものだった。

オリーブオイルとビネガーに漬かった椿の花びらは、苦いけれど食えないというほどでもない。おしべの塊の部分などは甘みすら感じられ、エノキダケのような食感もあってむしろ好ましい印象だった。本当のところはどうなのかわからないので、誰か試してみませんか?

ごくまれにだが、絶対に食えないものをむりやり食わされては吐き気を催す夢を見る。噛んで、噛み切って飲み込もうとするが、のどの奥から戻ってくる。中でももっともいやなものは、ポリプロピレンのような軟質プラスチックを食わされる、という夢だ。有機物(つまりは動植物の死骸なのだけど)は、多少の好き嫌いはあっても飲み込めるものである。蛇や蛙の類もなるべくなら食いたくはないが、調理次第では飲み込める自信はある。しかしケミカルなものはいけない。プラスチックやビニールの類は絶対に飲み込むことはできない。生体が分解できない物は飲み込むことはできないのだ。

頭で考えて選ぶのでなく、生体の持つ根源的な選択性というものがある。そのレベルで反感を持たされるような、苦しい仕事をさせられた今年の入試だった。

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