Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

このところ人間が腐ってきたなあなんて思ってたら、カメラも腐れてた。一昨日、そのへんにころがしてあったニコンFのシャッターを何気なく切ったら音がおかしい。見るとミラーが当たる部分のスポンジ(モルトプレンなんて呼ぶ)がねちょねちょになっておった。友人から引き継いだいわく付きの大事なカメラだ。たしか最近オーバーホールしたやつをもらったはずだったのにと思って修理票(元箱に昭和40年当時の値札、修理票までいっしょにくれた。律義な友人である。最近どうしてるかな)を見ると、1991年とある。すでに7年たってる。7年経てばモルトも腐るわな。他の部分は全然問題ないので、自分で直すことにする。ちょっと硬めだが手元にあった発泡性のゴムを切って部品を作り、純正ねちょねちょを取り除いて貼り付ける。ついでに蒸着の浮きが出ているペンタプリズムをはずして、F2用のウエストレベルファインダのネームプレートをはずしたものと取り換えた。おー、これはイケる。んなことやってうちに、他のカメラもいじりたくなってきた。そういえばF2のミラーの音が大きくなっていたのが気になってたっけ。どうもミラーダンパがちゃんと動いてないようだ。軽く開けて軸とバネにちょっと注油。それからそこいらじゅうのカメラ(他はろくなものがない)のシャッターを切って、磨いてしているうちに久しぶりの休みは終わってしまった。その後で持ったデジタルカメラのまあ軽いこと。


