Vintage article series: aperitif 20020103 – 20021205
森の中を歩きながら考えた。
視座が静止していることが理性的、客観的な画像を形成する、という思い込みもまた、相対化されなければいけない。ブレのない画像をよしとする価値観は、ひとつの制度の中で要請されているスタイルにすぎない。ブレのない画像を作りだすために込められた意図の総量は、脊髄反射的に得られたブレ画像におけるそれよりはるかに多い。主観的、意図的な写真とはいったいどっちを指しているのか、もういちど考えてみる必要がある。「AIR」は16回目。

