本日(5/24)より、アクアマリンふくしまから避難してきた2頭のユーラシアカワウソが上野動物園で展示されています。朝だけですが、様子を見てきました。
いきなりドナウ登場です。実はドナウが来てからAMFに行ってないんです。そのうち会いに行こうと思っているうちに、大変なことになってしまって・・・しかし、まさか上野で会えるとはね。
新しい掲示です。ミーちゃん(バックヤードで元気にしているそうです)の写真もさりげなく出てます。
開園直後は、1枚目の写真のようにドナウがプカプカしてるだけ。見るからにネタに困った報道各社さんは修学旅行生をつかまえてインタビューしたり。わたしはというと「オレにインタビューするなよ」オーラを出しまくってテレビカメラを避けてましたw
そのうちドナウは飛び出し用水槽の下にもぐったまま、出てこなくなってしまいました。よくあることですが、カワウソ舎に静寂の時が訪れます。ここであきらめて帰っちゃあカワウソなんか撮れないっすよー>報道のみなさん(実は1社だけえさ時間までねばってました。えらいっ!)
10時半になって担当キーパーさん登場。さりげない感じでえさでおびき出しますと、チロルが巣穴から出てきました。何だそんなとこにいたのか。
ははは。この黒ムギュ、まさしくチロルだ!
肉やら魚やら、さっと取っては引っ込み、巣穴で食べてます。
暗闇に溶け込む黒ムギュ。そういえば、覚醒しているチロルを生で初めて見ました。AMFで見た時は、何と開館から閉館までず~っと寝ておった。そうなると、もうぐーたらとかいうレベルではなくて、逆に根性あるカワウソだなと思いましたね。
Das Otterhaus 【カワウソ舎】 | ねむり姫カワウソ
朝ごはん食べたら、活発に動き出しました。
これどっちでしょ?
ムギュの明るさからドナウかもしれません。ユーラシアの顔ってちょっとした角度の違いで見え方が激変するので、コツメに慣れた目には個体識別が難しい。
これも同じ。2頭同時に出てくれれば大きさで判断がつくと思うんですが、なかなか2頭、わかりやすく並んだりはしません。そういったあたりも、これまたユーラシアらしい。
これは間違いなくチロル。
ピント来てなくてすんません。暗いとぜんぜんAF効かないの、このレンズ。
こちらはムギュの明るさからドナウか?
これはチロルだよなあ?
チロルは結構、人に寄ってきます。なんか妙に愛想のいい感じのカワウソになってましたよw。
この角度だと間違いなくチロルです。
前のコマと続きなのでチロル。正面から見るとムギュが明るく見えるのですが、濡れてるので反射でそう見えるだけだと思います。余計にわかりにくいこと書いてますね。
実はこんな感じでフェンス越しに寄ってくるのは今のところチロルだけらしい。そうすると6枚前の写真もチロルなのか。
うーん、情けないけどまだ識別ができてない。
いずれにせよ、ドナウの方がまだ慣れてない感じです。予想とは真逆だったので驚きました。
おおおおお~、チロルが飛び出し水槽の上まで上ってきました!初めてのことだそうです。
ひょっとすると、名物飛び出しアクリル水槽まで泳いでくれるのも時間の問題、意外に早いかもしれません。これは楽しみ!
この見事な黒ムギュは間違いようがなくチロル。実にヨーロッパ亜種(?)らしい顔です。
これがドナウっぽいんですよね。
この角度で目がでかく写ると、間違いなくドナウです。
初日の1時間半だけですが、元気そうな2頭の姿を見ることができました。飛び出せ水槽で2頭でガンガン泳いで、過剰なパンダ人気をちょっとは食ってほしいもんです。
【追記 2011.5.25】
フランスのカワウソ友達から教えてもらったのですが、ドナウの出身地であるドイツのミュンヘン動物園(Tierpark Hellabrunn)のサイトに、ドナウが福島で津波に遭遇して避難したという3月17日付のニュースが出ていました。
Tierpark Hellabrunn: Fischotter Ignaz hat die Tsunami-Katastrophe uberlebt
これによると、ドナウは向こうではIgnaz(イグナツ?イグナス?)という名で呼ばれていたようで、アルペン動物園から来たチロルとペアになっていることや、アクアマリンふくしまの被害の模様、津波の後で動物が南の方へ避難したことなどが書かれているようです。ちゃんと心配してくれてるんだなあ、というか、こっちのその後の情報をちゃんと伝えてあげんといかんなあ、と思ったわけです。
【追記 2011.6.3】
その後、何とか目ができたらしく、わたしもちゃんと識別できるようになりました。最初と最後の2枚だけがドナウで、それ以外はぜんぶチロルです。
コメント
こんばんは。
昨日(5/24)は朝行けなくてごめんなさい。
コチトラなんとか寝床から這い出してきて11時くらいには上野へ来たのですが、チロルはすでに寝てばかりでドナウをちらりと見れただけでほぼ後の祭りでした。
多少の写真は撮ったものの、いまだに仕事場にいる関係でブログの更新も出来ない状況です。今夜も何時に帰れるかなぁ・・。
>カシワヤさん
と言いつつ更新してるじゃないですかw
しかしあの上野のカワウソ舎って、大口径レンズがないとどうにもならない撮影現場の見本みたいなもんですな(奥が暗い、緻密な金網)。
なんかねー。今日の『ドラえもん』にニホンカワウソが登場するらしいっすよ。とり急ぎお知らせまで。
>猫が好きさん
だそうですね!
影響力が大きすぎるので、変なカワウソイメージができちゃわないことだけを祈ってます。
ご覧になりました?
おれ的にはまあ、過不足なく情報を盛り込み、人間の責任にもきっちり言及しており、カワウソに対する妙なイメージにもつながるようなポイントもなかったように思え、それなりに良い物語だったのではないかと思いました。
ただなんだな。ラストシーンが「生き残っていたニホンカワウソの兄弟が、ドラえもんとのび太の助けで、川の上流にあるという伝説の楽園にたどりつき、そこに逃げ延びていた仲間たちと再会する」というものだったのですが。しかしその「楽園」が「現世の楽園」ではなく「冥界」に見えてしまってな・・・。まあ、ぼくたちの責任だ、ちょっとくらいつらい結末だったことは正視しなければなりません。
これをきっかけにカワウソを記憶にとどめてくれる子どもたちが増えれば、それはきっと悪いことではないと思いました。
はじめまして
チロルの故郷のミュンヘン動物園でも消息が取り上げられているですね。
http://www.tierpark-hellabrunn.de/index.php?id=30&tx_ttnews%5Btt_news%5D=227&cHash=bbdfc0d151ef1cc909f2eaae3fc5ff8f
>猫が好きさん
見ました見ましたw
そうですね、同じような感想です。たしかにあの「楽園」はブッ飛んでました。吹きました。それから途中のプロットは『ガンバとカワウソの冒険』から持ってきたことが見え見えでしたね。
いろいろツッコミを入れてしまいたくなるわけですが、とにもかくにも、かつてニホンカワウソってのがいた、という事実を次世代に伝えていく効果はあったのではないかと思います。
もう一つだけツッコミ。カワウソのルックスをもうちょっと研究してから作画してほしかった。カワウソの走行を横から見ると腰高なシルエットになるのですが、そのあたりがまるで表現できてなかったです。あれでは残念ながらネコが走ってるようにしか見えません。惜しい。
>やよいさん
こんばんぴゃ!
そうなんです。アクアマリンの方がここを読んでくれて、復興ブログにそのリンクを貼ってくれたみたいなんですよね。(わたしが上で追記したのと同じアドレスでしょ?偶然にこのタイミングで同じリンク先、ってのは考えにくいですよね。まあどうでもいいのですが)
ミュンヘン動物園には、ドナウ(イグナツ)の先日の写真と、簡単なレポートをメールしておきました。
自己レスです。
ミュンヘン動物園から返事が来ました。やっぱりドナウ(イグナツ)が避難後、どうなったかは伝わってなかったみたいです。福島より南の方へ避難したことと、JAZA(日動水)へドネーションを送ったことしか書かれてませんでした。つまりあちらのサイトに書いてあったことだけ。イグナツは上野で元気にやっとるよ!というのは伝わったので、これにてお節介レポート終了。
おでこを見せる角度のチロルは、「ゴジラ顔」なんですよねぇ・・・。
これもユーラシアの特徴ですね!
>くまがいさん
上から見るとたしかにゴジラ的ですね。ユーラシアって見る角度によって顔が激変するので面白いです。あとちょうど喫水線のところが水面になるように浮かんでるのを見ると、うまくできてるなあと思います。