鉄塔クイズの答えだけど、上の日本の鉄塔を見たらすぐにわかるでしょ?
そう、日本のは縦長なんだよね。
一般に高圧の送電線って、3本の線を使って「1回線」の電気を送るのだそうです。昨日のドイツのも、上の日本のも、どちらも2回線用の鉄塔ということになるわけだ。
しかしドイツの場合はその3本セットをヨコに張り渡し、日本の場合はタテに張り渡している。もちろん例外はあるので、ここで突っ込まないように。今日のところは話を簡単にさせてほしい。
もういちどドイツのを見てみよう。走行中の列車から撮ってるので画質は勘弁してくれ。
おいおい、こんなに広げて大丈夫なのか、と思うほど広げまくっているよね。この方式だと鉄塔の高さは低くて済むので、鉄塔自体のコストは安くなるはず。しかし、鉄塔建設用の用地は、腕が広がった分だけ、広く取得する必要がある。
実はこの鉄塔は、ドイツといっても旧東ドイツ地域のもの。おそらく当時の国営電力会社?の鉄塔だからこそ、こんなに大胆な土地の使い方ができたものと思われる。というか土地もインフラもすべて国のものだと、こういう形状になってしまうのではないか、というところが本日の主張ポイントだ。
ちなみにこの送電線の元はというと・・・
いかにも悪そうで、かっこいい火力発電所である。この排気塔のコニカルカーブ(この曲面は何と呼んだらいいのか?)は本当にすばらしい。単なる箱と煙突よりぜんぜんいい。それにしてもこの猛烈な煙の方は大丈夫なのか。発電所のひとに聞くと、いや、この白いのは煙じゃなくて水蒸気ですから、とか、どっかで聞いたようなことを言われそうだが、本当のところはいったい何を吐き出しているのだろう。
旧東ドイツ地域では、例のF60や巨大重機を使っていまでもせっせと褐炭を露天掘りしている。そのそばには必ずこのような火力発電所があるのだ。露天掘りで掘ったのをその場で燃やして発電、っていうのは、地球をその場でバキバキと砕いては燃やしているような趣があって、何だかなまなましくも壮絶な感じがする。
最後にもういちど美しい日本の鉄塔。
国土が狭い(地価が高い)と鉄塔はこのように進化するのか。
コメント
火力発電所の煙突が不気味でいいですね。
近所に欲しい。
この悪っぽい形の火力発電所って、日本では見ないですね。
すいませんねーあちこち拾い読みしているものだから古いのにレスつけまくってて(=^_^;=)。
このタイプの発電所ですが、内陸部にあったのではありませんか?。
原発関連でよくある質問なんですけど、これは煙突というか放熱塔で。日本だと発電所って海辺に立地して海水を冷熱源とするんですが、欧米だと内陸部に発電所を作らざるを得ないこともあって、そういう場合には放熱塔を冷熱源とします(火力や原子力の発電所は温度差からエネルギーを取り出すので、高温源だけがあってもだめなんです)。んで、塔の中には巨大なラジエターがはいってて、それに河川水をぶっかけて気化熱で冷却すると。なので水蒸気がもくもく。
いやーしかし内陸部の原発がこのタイプの放熱塔を持っているのは知ってましたが、考えてみれば火力発電所でも必要なのよね。
なんか周辺の湿度がすんげえあがってそうで、体感的蒸し暑さがあがってしまいそうよっ(=^_^;=)。
2年半後にレスがつくというのはびっくり。
まさにそのクーリングタワーでして、この発電所は内陸も内陸、周辺には大きな川も何もないような、丘の上みたいな場所にあります。何といっても褐炭の露天掘りの隣ですから。いったいどこから水汲んで来るんだよって感じでした。