Vintage article series: jsato.org | talk 20040315 – 20041027
「Air」シリーズの古いやつって、どうして見れないんですか?
ある人から指摘を受けたのを生返事で済ませてから、ずいぶん時間がたってしまった。だからといって一度お見せしたものをなーんにも手を入れず、そのまま晒しておくような無粋なやり方もはばかられ、やはり古いものから消していくことを続けてきた。これは何とかうまいやり方を考えんといかんなあと、ずっと気にかかっていたのである。実は毎年この時期は、来るべきうららかな春の日々をボケずに過ごすためとばかりにマレー半島のどこかで夏の暑さを先取りし、気合いを入れたりしていたのが、今年はいろいろと事情があって遠出もままならない。仕方ないので部屋にこもって、この懸案となっていた古いAirの画像の整理をすることにした。
というわけで2年前の画像データの山を見直しはじめたのだが、これがまたえらく時間がかかるのだった。今のデジタルカメラの二、三世代前の機種で、しかも記録枚数をかせぐためにかなり悪い画質で撮っていることもあり、量的には1週間か10日で640MBの光磁気ディスク1枚という程度なのだけど、それを半年分見直していろいろ処理するのには軽く1週間以上かかった。しかも発表時のセレクション(撮影当日にセレクトして発表、というのがAirの基本フォーメーション)と、今の見直しセレクションが大きく違ってしまった。当時はゲッと思っていたようなありきたりなコマを選んでしまったりする。結果的に、一度は捨てられたコマ、言うなればゴミから作品を作ってしまうことになった。落ち穂拾いというか水子供養というか、ちょっとうしろぐらい感覚の作業であった。
とりあえず2002年の半年分、だいたい月ごとにスライドショーとしてまとめたので、暇な時にでも眺めていただければ幸いである。続きを作るかどうかは微妙。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
