Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

●部屋という空間。面白いものだなとつくづく思う。人によって部屋の機能はいろいろ違っていてよいのだが、わたしの部屋を考えてみると、内部記憶装置(つまり脳みそ)の拡張と、感覚器官(つまり眼や耳)の延長と、機械的な器官(つまり手足)の延長、がみな渾然一体となった物質のカタマリ、というようなものであると言えるようだ。何のことはない、肥大した自分の体が自分の部屋だった、というわけだ。自分の体の拡張の中にいることが心地よいということは、自己完結的な、マスターベーション的な事態であるなあなどと考えてたら、ちょっと気持ち悪くなってきた。


