この時期、いわゆる雑務の類で忙しい。雑務の性質上、あんまり詳しいことは書けないけど、これから2月末までは自分の仕事はほとんどできない、と思わないといけない。ああいけないったらいけない。
さて、唐突にモホリ=ナギである。モホリ=ナギは名前は有名だけど、顔はほとんど知られていないのではないだろうか。少なくともわたしは一昨年の夏まではモホリ=ナギの顔を全く知らなかった。デッサウだったかベルリンだったか、バウハウス関連のミュージアムショップでポストカードのラックからポストカードを発見するまでは、もっとブッ飛んだ宇宙人みたいな人だと思ってた。ヨハネス・イッテンやオスカー・シュレンマーなど、顔の売れたバウハウス系の大御所たちがかなりブッ飛んだ風貌をなさっているので、きっとモホリ=ナギはその上を行っているに違いないと勝手に思い込んでいたのだ。しかし、おみやげポストカードで見るモホリ=ナギは、一般的な基準で見ても、カッコよかった。鋭い、頭よさげなまなざしと、やさしげなソフトな口元。かなり意外だった。この人、かなりモテたんじゃないか?
というわけで、そのポストカードは今、わたしの研究室の壁にかかっている。今までに「これモホリ=ナギじゃないですか!」とか、「これモホリ=ナギですよね?」とか言ってくれた人は皆無。ほとんどすべての人は小さなフレームに入ったそのポストカードに視線が行くことはなかった。今までにわずか一人だけ、これ誰?と尋ねた人がいる。そのひとは切れ者の彫刻家でした。さすがである。
どれどれ、そんなにいい男なら見せてごらん、という人はウィキペディアにポストカードと同じ写真がアップで出てます。
ラースロー・モホイ=ナジ – Wikipedia

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
