Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

●電子メールやらBBSやらを使うようになってかなりたつが、依然として直接会って話をするのが一番手っ取り早く、もっとも深い了解が得られるものと確信していた。しかし最近それがかなり揺らいできた。下で書いたコラボレーション(http://www3.justnet.ne.jp/~prism/)、一方でBBS上で4人が話し合いを進めながら、その裏で堰を切ったように各自、実験とページ構築が進んでいる。走りながら考えるというのはまさにこういうことだなと思える。よく考えてみると直接会って話をして、なんてやり方は、かなりの無駄時間を費やしている。もちろん直接会うのを完全に否定する気は毛頭ない。わたしだって会って話をしたい人は大勢いるし、話をして一発で決まる、なんてこともザラにある。だからといって、何か直接会うことを至上とするあまり、視覚的な言語(つまり文字ね)による個人間のコミュニケーションを軽く見るような傾向は、まったく賛成できない。電子メールやらBBSやらという手段は、かなり加速されてはいるがむしろ古典的な手紙の範疇なのである。その電子メールまで含めた手紙、を使って順を追って用件を伝える、ということは現代人である以上、必要不可欠な行動である。いや待てよ、ひょっとしてもっとも悪いのは電話なのではないだろうか。電話は本当に野蛮だ。電話で済ます、というやり口は直接押し掛けてゴネる、という行動と相似である。なんだ結局、電話はキライだ、という話になってしまった。


