こういう断続的な飛躍

夏のゼミ展(Web展)5日目。残すところ2日。WebでWebならではの作品を作って継続的に見せていく、という表現活動。その方法論についてもっと意識的であること。さらにはその面白さをもっと広めること。どちらも、もはやわたしの世代が中心となって行うということは考えられない。今、10代、20代の連中がこれから荒野を開拓していくのである。わたしたちの世代の今なすべき仕事は、価値の確定しきった表現旧世界の中で微小な差異の中に住みつくことでも、既存形式の中を言葉巧みに泳ぎ回って金看板を掲げることでもない。旧世界の中でまだ使える概念を荒野の方へ持ち出し、移植することが必要なのだ。移植した木々はやがて繁茂して木陰を作り、地下水を涵養し、荒野に拓かれた新たな表現の田畑を守ることになるのだろう。ゼミ展の様子を見ていると、そのための橋渡しをすることにはたしかに意味があるなあと思えてくる。伝統とか文化の継承とかいうものは、ずっと同じ価値観にしがみつくことではなく、こういう断続的な飛躍を伴ってはじめて達成されるのだ。「Air」は第30回。

Vintage article seriesは、1997年から2004年まで、わたしの作品サイト上にあったログ的なコンテンツを、本ブログ『Das Otterhaus』に復刻的に再掲した記事群です。ブログなどCMSが普及する前の時代に手書きHTMLで日々追記されていた記事は、展覧会などのお知らせ、雑感、制作上の試行錯誤の記録などが混在しています。その多くは字数も少なく画像のサイズも小さく、今の基準からするとコンテンツとしての価値はありません。しかしこの年代にこのような記述があったという事実は残すべきであると判断し、ブログの基層としてのデータの蓄積を維持しています。[2026年5月]
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