今日で1900年代は終わり


もう一度、地べたから始め直してみよう、と思った。webの特性であるリアルタイムに近い情報の保存再生と考えの表出を通じて何ができていくのかを、自分でも実験してみようと思う。従来の手法では作品化されないで埋没されていくような情報でも、このメディアではどうやら残すことができるようである。作者側の取捨選択を経て唯一無二の作品ができあがっていくのでなく、各々の受容者との関係において各々の作品ができ上がっていくような構造が見え隠れしている。


●26か月前、この場に掲げた第一回文章の末尾を再度、持ち出したのには理由がある。本日、1999年12月31日をもって「Humdrum 埋没する日常」を止めることにしたのだ●瑣末な日常の感覚を他者に伝達するという目的に対して、この26か月間、文章という媒体はまあまあの性能を出してくれたように思う。しかしわたしはこの段階に安住するつもりはない。母語による文章という安易かつ安全第一な方法をできる限り閉ざして、あえてそれを使うのに努力や工夫を要求されるような媒体を使って思考の表出を行ってみることにやはり興味がある。今後はそういう不安定な媒体につきまとう困難や危険をむしろ甘受することによって、もっと大きな構造と格闘していきたいと考えている●というわけで、これでわたしの1900年代も、終わり。

Vintage article seriesは、1997年から2004年まで、わたしの作品サイト上にあったログ的なコンテンツを、本ブログ『Das Otterhaus』に復刻的に再掲した記事群です。ブログなどCMSが普及する前の時代に手書きHTMLで日々追記されていた記事は、展覧会などのお知らせ、雑感、制作上の試行錯誤の記録などが混在しています。その多くは字数も少なく画像のサイズも小さく、今の基準からするとコンテンツとしての価値はありません。しかしこの年代にこのような記述があったという事実は残すべきであると判断し、ブログの基層としてのデータの蓄積を維持しています。[2026年5月]
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