Form is empty.

Form is empty.

何のことだかわかりますか?

「色即是空」の英語訳です。いくつかバージョンがあるようなんだけど、大体こんな感じだった。色がcolorでなくてformであるのはよい(どんな簡単な般若心経の解説にも載っていること)として、空がemptyってのはいかがなものだろうか。この場合の空は単なる空っぽではない、ってことをこのところずっと調べてきたわけで、にわかには納得しがたい気がする。

それよりすでに納得済みの「色=form」の方が、気になるといえば気になる。色は文字通りの「いろ」じゃなくって視覚的にとらえられる状態すべて(かたち)を指しているというのが順当な心経の理解なんだけど、もっと機械的に、視覚情報はすべて「いろ」の点で構成されている、という解釈もできなくもない。というか、「いろ」と「かたち」が分離できるという前提に立った前者型の解釈の方こそ偏っているような気がしてきた。鉛筆デッサンと着彩、白黒写真とカラー写真、などということが常々問題となる環境に身を置いているとそういうバイアスのかかったものの見方をするようになるわけだ。よーく考えればもともと「いろ」と「かたち」は分離などできないのだった。それを分離して考えるのは人間が対象を記述・複製するときに、仕事をやりやすくするための方便以外のなにものでもない。そういう意味で「かたち」のすべては「いろ」に還元することができるように思われる。

Vintage article seriesは、1997年から2004年まで、わたしの作品サイト上にあったログ的なコンテンツを、本ブログ『Das Otterhaus』に復刻的に再掲した記事群です。ブログなどCMSが普及する前の時代に手書きHTMLで日々追記されていた記事は、展覧会などのお知らせ、雑感、制作上の試行錯誤の記録などが混在しています。その多くは字数も少なく画像のサイズも小さく、今の基準からするとコンテンツとしての価値はありません。しかしこの年代にこのような記述があったという事実は残すべきであると判断し、ブログの基層としてのデータの蓄積を維持しています。[2026年5月]
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