23年前のまだ声変りしてない自分の声を聞く

23年前のまだ声変りしてない自分の声を聞く photo 6
1998/12/02 Tokyo

23年前、つまり1975年の録音テープを聞きながらこれを打っている。これがまあ何と、ほとんど完全に聞けるのだ。再生装置が良くなっている分、むしろ当時よりいい音で聞こえるぐらいだ。別に特殊な保存をしたわけでも何でもなく、本棚の片隅に放置してあったテープだ。そもそも磁気データというものは、太陽が何かの拍子にイレギュラーな爆発をして強烈な磁気嵐が地球にやってくれば一巻の終わり、ということになっている(本当か?)。しかし幸いなことにこの23年間、磁気嵐は起こらなかった。したがってアナログながら磁気情報を今でも取り出すことができる。23年前の自分の声(まだ声変りしてない!)を聞く、という行為は極めて不気味だ。この感覚は写真でも起きるが、聴覚情報の方が何だか身体感覚を直接的に刺激するらしく、気持ち悪さは一層強い。それにしても依然として時間というものがわからない。どうやったら時間のしっぽを掴むことができるのであろうか。

Vintage article seriesは、1997年から2004年まで、わたしの作品サイト上にあったログ的なコンテンツを、本ブログ『Das Otterhaus』に復刻的に再掲した記事群です。ブログなどCMSが普及する前の時代に手書きHTMLで日々追記されていた記事は、展覧会などのお知らせ、雑感、制作上の試行錯誤の記録などが混在しています。その多くは字数も少なく画像のサイズも小さく、今の基準からするとコンテンツとしての価値はありません。しかしこの年代にこのような記述があったという事実は残すべきであると判断し、ブログの基層としてのデータの蓄積を維持しています。[2026年5月]
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