紙の上に印刷された情報を抹殺すること

紙の上に印刷された情報を抹殺すること photo 6
1998/08/24 Miyagi

10年間放っておいた本棚と対峙する、というのは古井戸を覗き込むようなちょっと恐ろしい行為だ。見てのとおり大した本が詰まっているわけではない(笑ってください)。しかしやはり10年以上もそこにどっかりと居座っていたものを捨てる、という作業はどうにも後ろめたい感じがする。ぼくは雑誌と言えども捨てるのを躊躇してしまう。そんなこと言ってたら東京の住まいは数年前に容量の限界に達してしまい、最近では定期的に泣く泣く捨てざるを得なくなってしまった。しかしそれでも全然、捨てるという行為に慣れることができない。かつて、文字通り本に埋まって死んでしまった老編集者の部屋、というのも見せてもらったことがあって、これは自分もやばいなあと考え込んでしまったのだが。要するに、紙の上に印刷された情報を抹殺することに罪悪感がある、ということなのだろうが、それが一体なぜなのか、ちっとも理由がわからない。

Vintage article seriesは、1997年から2004年まで、わたしの作品サイト上にあったログ的なコンテンツを、本ブログ『Das Otterhaus』に復刻的に再掲した記事群です。ブログなどCMSが普及する前の時代に手書きHTMLで日々追記されていた記事は、展覧会などのお知らせ、雑感、制作上の試行錯誤の記録などが混在しています。その多くは字数も少なく画像のサイズも小さく、今の基準からするとコンテンツとしての価値はありません。しかしこの年代にこのような記述があったという事実は残すべきであると判断し、ブログの基層としてのデータの蓄積を維持しています。[2026年5月]
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