
千葉市動物公園のコツメカワウソ、チイコさんと3びきの子どもたち。

母は強し。
この写真を見る限り、なんとなくお母さんだけが子育てをしているようだけど、実際にはその逆で、むしろ上では写ってないお父さん(ポンタ)の方が熱心に子育てをしているのを目撃しました。その証拠写真はいずれまた。生後約40日間の授乳期には、お母さんは母乳出すのがプライオリティのトップに来るので、子育ては夫にまかせ、ひたすらエサ食べてブラブラしているようなもの、らしいです。
では、世のコツメカワウソの父親がみんな熱心に子育てをするのかというと、必ずしもそうでもないらしく、自分の子どもに全く興味を示さない無責任なやつや、とんちんかんなことをやって母親のじゃまをするやつもいるらしい。野生のコツメカワウソは12頭ほどの群れで暮らすので、そんな場合は兄や姉、世話好きな親戚のおばちゃんなんかが手伝ったりするんでしょう。
コツメカワウソの生息地は中国南部からベトナム、タイ、マレー半島、ボルネオ、スマトラ、バングラデシュ、インド方面です。あら、それってだいたい水田稲作地帯じゃないか。実際、水田に住んでるコツメもいるらしいし。農耕民族が大家族で暮らすような地域に住んでいるカワウソが、同じように大家族で暮らすようになっちゃってるっていうのは、単なる偶然なんだろうか。もっと寒い地域に住むユーラシアカワウソやカナダカワウソは、群れを作らず個人主義だもんねえ。
わたしが言うまでもなく、ある地域の気候風土によって、ひとの暮らしのスタイルが作られるわけだけど、それって人間以外の動物にも影響を与え、似たような暮らしのスタイルが作られるんですね。ものすごく当たり前のような気もするけど、カワウソという具体例で考えると、とっても不思議な感じがします。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。

コメント
はじめまして
カワウソの魅力を広く伝える為に活動している カワウソス(´・ω・)と申します
写真の上手なカワウソ好きさんが増えて嬉しいです
カワウソス(´・ω・)さま、
ご来頁ありがとうございます。
カワウソ普及活動、お疲れさまですー。