
海に囲まれた日本では、水族館は海沿いの風光明媚な場所に建っていることが多いわけですが、四国水族館もかなりレベルの高い「美ロケーション」にありますよね。もっとも多くの場合、カワウソ展示はその恩恵に浴することもなく、目立たない場所でひっそりやっているわけです。と言うわけで、こんな妙な写真がトップに来てしまって申し訳ないです。なんでまたこういう姿勢になっているのか?は後で説明しましょう。

10月の晴れた日、最初のフィーディングタイムはアシカ。朝からお客さんがいっぱい集まって来ました。でも残念ながらこの位置からは見事に撮れません! どうやらアシカは引きでは撮れない仕様なんですな。

おろ???

人工哺育のベビー様がこんなところにいますよ!

目でかっ! 白目が三日月🌙 6月から4か月でだいぶ大きくなりました。このままどんどん大きくなってね!

さて、コツメの展示ですが、現在はメス1頭です。名前はナズナ。実は前回2022年に来た時は姉妹で2頭いたのですが、ナズナの方には会ってません。その理由はこちら↓をお読みください。
それで当時いたもう1頭はというと・・・
↑このように移動してました。カワウソという生き物はどうやら流れ流れる存在のようで、時折予想もしなかったところで再会したりすることがあります。それもまた面白いことかと。

1頭しかいないのは残念ですが、撮影する立場からすると個体識別しなくていいので、なんだか気が楽ですね。

割と頻繁に目線くれるし、撮りやすい個体です。ツバキとケンカして負けるぐらいなので、ナズナはサイズ的にも負けてるのかと思ってましたが、むしろツバキの方が小兵だったような印象です。強いツバキと別れてからナズナがいっぱい食べられるようになった、ということなのかな。まあ勝手な推測です。

影の色温度が高いのでそちらにホワイトバランスを合わせると、直射光の当たっているところが夕陽みたいになりますが、まだまだ午前中です。

1回目のカワウソフィーディングタイムまで、あと30分。


動きが活発になってきたぞ。

カワウソの前にゴマフアザラシのフィーディングタイムなんですが・・・

おおお〜! アザラシってこんなにジャンプする生き物だったのか。重力でボディが伸びきって、いつものアザラシのシェイプとはかなり違う形になっているのが驚きです。ちゃんと首、あったんですね!

そわそわそわそわそわそわ。

お待たせしました!カワウソフィーディングタイム!

まずは普通にスタンディング姿勢を維持させつつ、コツメカワウソのわかりやすく興味をそそる説明から。

そして、ここからが見事でした。岩とアクリルまでが近いのを逆手に取って、ナズナに水路上でブリッジをしてもらってます。カワウソがこんな姿勢で停止してくれることは普通ないので、体の細部がよく見えるというわけです。

こっち来れる?

なんと、この体勢で横移動できるんだ!

しかもその位置から首が伸ばせます。ではもう一度、



水路はだんだん広くなるので、横に移動するとやがてグリップ力が限界に達して、水に落ちるわけです。観覧者側からは、コツメカワウソの前脚の「手のひら」の様子が、ものすごくよくわかります。これ、芸とはちょっと違うんですね。飼育されている動物を飽きさせず、日々筋力を使うための何らかの目標を設定し、そして達成に導く・・・という素晴らしい飼育技術の一部です。飼育動物だって日々の生活があり、それが単調なものになってはよくないです。そのための動作の複雑化を、実にさりげなくやってのけているところがすごいなあと。

筋力強化フィーディングお疲れさまでした〜。謎ゼリーで一服。

今回はマダライルカのまだらを強調して撮ってみました。それにしても心和む背景です。何時間でもぼーっと見てられる景色です。時折、島へ向かう小さいフェリーなども通ります。昔、そんなのに乗りまくってた時期があった。また乗りたくなってきた。

もうすぐ2回目のフィーディングタイム。またよろしくです。





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