Vintage article series: aperitif 20020103 – 20021205
いよいよ最終日のWCP [Broken Link : http://www.nmrt.jpn.org/wcp/] Pre Ground 2。片っ端から見ているうちに、最初に見たページの内容が変わったりしている。これはランダムリンクとかそういう仕掛けじゃなくて、「作っている先から見ている」状態なのだ。モニタの向こう側に作り手の姿が一瞬、見えたようで悪い気はしない。
かつて、といっても7、8年ぐらい前だと思うが、webが普及する直前のこと、デジタルコンテンツの「全部見たかどうかわからなくてイヤ」感覚について問題にしたことがある。そのときはナビゲーションで解決しましょうなどというありきたりな解決策で収めたわけだが、今思えば問題の主軸がちょっとずれてたようだ。全部見たかどうかわからないことが問題なのではなくて、全部見ないと気が済まない、という感覚はどこから来るのか、ということの方が問題だった。その方がはるかに面白かっただろう。
情報があふれかえっていることについて、今さらどうのこうの言っても仕方がない。なにしろ近頃はサイトがザッピングリンク [Broken Link : http://www.netdeview.com/] で釣り上げられるのだ。目の前を通りすぎていくもののうち、必要なものだけ取り分けて残りは捨てる能力を持つものだけが生き残る。文明の大きな曲がり角。角を曲がったところが天国か地獄かは、誰にもわからない。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
