っていう名前だと思う。たぶん。
ドイツ語で「音の柱」という意味だ。でもカタカナで書くとなんか変な字面だ。
トーンゾイレ、トーンゾイレ、トーンゾイレ。
複雑な構造のメカニカルなトイレみたいだ。
キャタピラとか付いてて走りそう。
こいつは渡良瀬遊水池のどまんなかの、要所要所に立っている。選挙カーが屋根に載せているようなスピーカーが縦に10個、連ねて取り付けてある。こうすることによって、そのスピーカー全体から出る音が単に10倍になるだけでなく、縦方向の指向性は狭く、横方向の指向性は広くなるのだそうだ。つまり地面での乱反射を押さえつつ、正面の広い範囲に音を放散することができるという仕掛けだ。これ考えた人は頭いい。ドイツではナチス時代にPAシステムがとっても進化したらしいので、その時代の考案なのかもしれない。
さてこのスピーカーから何が流れるのか。そりゃ間違いなく避難指示でしょう。ダムの避難指示はサイレンズのイラストでおなじみのように、川下に放流を警告するものだ。しかし遊水池(平地にある臨時のダムみたいなもんです)の場合はちょっと違って、「今から水を入れるから逃げてくれ」というものだ。この耳で聞いたわけではないから断言できないけど、おそらくそうだと思う。
逃げ遅れたらやだな、とふと思った。このスピーカーでピーター・ゲイブリエルの初期の名曲、『洪水』なんかも鳴らしてみたい気もするが、ぜんぜんシャレにならんところが恐怖だ。
コメント
トーンゾイレのレゾンデートル
っていう駄洒落を思いついてしまいました。
すみません。お邪魔しました。
そういう、(ほぼ)同じ文字を使って別な単語を再構成することを何と呼ぶんだったか、どうにも思い出せないでいます。誰か思い出してください。
アナグラムではないでしょうか……。
それです、それ!
アナグラム!
「アナグマが文字を並べ替えている姿」を思い浮かべて、今度はしっかり記憶します。