Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

正月早々、ドイツに送るポートフォリオのプリントに明け暮れている。プリントといっても暗室で印画紙を焼いているわけではなくて、コンピュータに向かってプリンタにデータを送って、予定したトーンがちゃんと出てくれるかどうかプリンタの前で柏手を打ったりしている。しかし使う神経はあまり変わりがないようだ。月曜に時間を作って撮影に出たものの、画像を処理してアップする時間がとれないでいる。レッドツェペリンを聞きながら仕事してて、ふとアナログレコードのライナーノーツを見て、その日付が1979年であることに気がついて愕然とする。1979年といったら20年前だ。20年前、1999年というのは遠い未来の、ほとんど冗談のような先の話だった。しかし今、しっかりわれわれは1999年という時刻の中に立っている。冗談が冗談でなくなっている。そうだ。冗談は続けて言っているうちに冗談でなくなることがあるんだ。だったらどんどん冗談を言って生きて行こうと思った。


