Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

実は11月に入って新しいプロジェクトをひっそりと始めたのだが、何とアップしたその日のうちに、小林のりおさんが自分のページで紹介してくれていた。何だかとてもうれしい気持ちがした。◆一日100アクセスが成功したページのひとつの基準である、といった話を以前どこかで読んだことがある。結構いい加減な基準だとは思うのだが、気にはなる。このmicrotopographic webには現在、一日平均で50件のアクセスをいただいている。こんな実用的な情報に乏しく、エロも懸賞もエンターテインメント性も全くないページに、一般的な成功基準の半分のアクセスをもらっているのだ。ということはmicrotopographic webはすでに十分に成功の範囲に入っているのではないかとも思えてきた。冷静によく考えてみると、一日に50人、誰かが見てくれているということは、これは大変なことだ。一日50人入らない展覧会なんてざらにある。メディアとして比較してみれば、もちろん瞬間値ではマスメディアにかなわない。しかしこの50人という数は意志という裏付けを持つ数である。マスメディアのような通りすがりに何万人が見た、という数とは単純比較ができない。意志を持つ数は濃密であり、蓄積を伴い、やがてマスメディアの作る虚像とは違った、実像を結像することになるだろう。◆ひさびさに小林さんにメールを出してみようと思ってやめた。ここに書けば読んでもらえるからだ(笑)。ネットワークという疑似空間での気持ちの伝え方、みたいなものが少しずつわかってきたような気がする。何となく、ではあるが。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
