金属のかたまり。
材質はおそらく黄銅。厚いクロームメッキがかけられている。滑らかな仕上げの部分と、削り痕が残るの肌の部分が混在している。
先端部に支点を持つ。弓なりに作られた把手を片手で握り込むことによって、開口部の内側に設けられた角柱状の部品が動く。
その部品の先端には凸状に文字が形成されている。文字はひらがなの『と』であり、その周囲を正方形の枠が囲んでいる。凸状の部品の反対側には、同じ文字が凹状に形成されている。
開口部に紙を差し入れて握ると、はさんだ紙に部品が食い込み、紙に文字を型押しすることができる。
開口部には把手と連動して動く円柱状の部品もある。円柱の先端は鋭く、開口部の反対側には円柱が出入りする穴が設けられている。これによって紙には文字の型押しと同時に、小穴を開けることができる。
把手の内側には鋼製のコイルばねがはさみ込まれている。バネを所定の位置に固定するために把手の内側には円柱が植えられている。コイルの径は均一ではなく、両端が細く、中央部にかけてなめらかに太くなる。
開口部中央付近に亀裂がある。
開口部付近に、型押しされる文字と同じ文字が打刻されている。
塗装された金属板の上に置かれている。右側に汚れあり。
冬の夕方の色温度の低い照明。拡散状態がほどほどなのか、表面の状態が滑らかでないためなのか、顕著な映り込みは見られない。