Vintage article series: CAXAPOB 20030111 – 20030923
三宅章代 [Broken Link : http://www.about1380.com/] のサイトが過激になった。リンク集やら何やら、いわゆるお約束のコンテンツを全部放擲して、作品だけで勝負を挑んでいる。しかも最後のイメージのクリックと同時に、なんとウィンドウごとすべて消滅するのである。終っても本体がだらだら残っていたりなど、しない。見終わったらさっさと消えるのがデジタルの作法だよ、と言わんばかりの始末の良さ。サイトごと消える、という身のこなしの軽さ。その潔いふるまいにちょっと感動している。今までこれをやった者は誰もいなかったのだ。今日のトップには東京都写真美術館の「ズレ」に対するいらだちが、彼女なりの優しい言い回しで書かれていた。でもその背後には相当な毒が覗いているのだ。「今の写真」という現象と、弱いながらもある種の権威がそれをのさばらせていること。ある人たちが死にそうな患者=写真にだらだらと、あてのない延命措置を施しているということ。もちろん三宅章代はそんなことまでぐだぐだ書いていないが、そのいらだちの根底にあるものまで見抜いているに違いない。
小林のりおが昨日書いている。『「写真 (イメージ) は手で破くことができない」それが「写真」ということ』。ウェブ上の現象をまともに見ないことには、もはや写真を語ったことにならないということだ。イメージは決して物質などではないという単純な事実。それにまだ気づかないおめでたい評論家たち。いよいよ哀れなものだと思う。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
