北海道の農家の作業小屋の、壁のトタン板。実際には上下逆。
錆っぷりもなかなかだが、わたしとしてはこのやせコケたテトラみたいなおっとせい(fur seal)のメーカーズロゴが、ちょっと放っておけない感じだ。おまえ錆びてる場合じゃないだろう。顔見せんかい!
表面の酸化した亜鉛の白さが幽玄で、東洋の古典という趣である。そうか亜鉛って白くなるのか。ああ、亜鉛って英語でジンクだよね。そうするとジンクホワイトって絵の具は、あれは酸化した亜鉛だったのか。別にそんなことに気付いても、だれも褒めてくれないだろうけど。
自分で絵の具を吹き出して自ら絵画化するトタン壁面。先日バドンさんと、これからは「ドボク茶室」などはどうだろうかという話をしていたのだが、このおっとせいを捕獲し掛け軸などに仕立て、老後は床の間でワビサビしたいものである。
こっちはよく見る月星印トタン板。新品だとこんな感じなので、掛け軸にするにはあと優に30年はかかる。
でも月星印ブランドは今でも健在で、日新製鋼で作ってるので供給の方は心配ない。
日新製鋼のサイトを見てたら、トタン板写真家が紹介されていた。この方、イギリス人で北海道に移住し、月星印のトタン専門だそうです。濃い!
コメント
オットセイ印というのは今の北海鋼機という会社が昭和39(1964)年まで作っていたブランドだそうですねえ。(今は雪印ということ)えっ 「北海鋼機」・・・
昭和39年北海鋼機専用鉄道(実質引込み線)運輸開始 てことは、この鋼材は「夕張鉄道」で出荷されていた可能性もあるといえるんです。目が点になりました。
おお、そんな古いトタン板だったんだ。トタンって持つもんだなあ。