Vintage article series: aperitif 20020103 – 20021205
ブレた写真はなぜ、失敗と見なされるのか。われわれは世界が「動く」のを大量の静止画像の滑らかな連続送りと認識しているため、一枚の静止画像の中に移動の軌跡が痕跡として残されるのを、どちらかというと嫌う傾向があるからなのではないか。人間の視覚画像だってブレている(目の前を移動する自転車を追う眼を、自転車を追うのを止めないまま背景に逸らしてみてほしい。ちゃんとブレてるでしょ?)のに、それは見ないことにされているのだ。注目しているポイント以外は見えないようにする。「正常を指向する意識」がそういう情報操作をやってのけている。Web個展もそろそろ終わり。看板を引っ込めることにしよう。Air #054 をアップロード。

佐藤淳一【カワウソ写真家】 [著者情報] 実はカワウソに限らない写真家。平成19年度宮城県芸術選奨受賞。主な著書に『恋する水門』(2007年/BNN新社)、『ドボク・サミット』(共著/2009年/武蔵野美術大学出版局)、『カワウソ』(2010年/東京書籍)他がある。展覧会は『ニーダーフィノウの鉄の骨』(2006年/Gallery Maki)、『アートみやぎ2007』(2007年/宮城県美術館)、『カワウソおもろいねん!』(2013年/海遊館)、『大都会の野生カワウソ』(2018年/埼玉こども動物自然公園)他、1995年より多数開催。雑誌『ワンダーJAPAN』、『土木技術』、スポーツ紙『東京スポーツ』で写真と文を連載。『タモリ倶楽部』(2008年/テレビ朝日)、『出没!アド街ック天国』(2012年/テレビ東京)等に出演。「生きることは、見ること」が信条。芸術と研究を足してサブカルで割った「リサーチ・エンタテインメントとしての写真」を専門とし、土木構造物と野生動物という、かけ離れたふたつの領域で仕事してきました。
