Vintage article series: Humdrum 19971020 – 19991231

↑この季節、こいつだけは元気いいんだよなあ。
先日の「極北」の語源について、黒木和人氏からメールでご指摘をいただきました。ご本人の了解の元に転載します。
> 気になって、さっきざっと日本国語大辞典と広漢和辞典を見たんですが、明
> 治時代になってから、窮北という語などとともに出来た漢語みたいです。中
> 国での用例には、極東と極南はあっても極西とか極北というのはなく、AT
> OKでは極東と極北だけ登録されているみたいです。両国の地理的位置が見
> えてくるような感じです。
わざわざ調べていただいて感激です。現代美術の批評なんかで、極限と書けば済むところでモッタイ付ける場合に使われる、最近の語かと思ってたよわたしは。明治からあったとは意外でした。
> ちなみに、広辞苑
> はやめといた方がいいです、はい。新明解ですら「極北」は載ってましたから。
あらら、辞書にはあまりこだわらない人間なので、中学の入学祝いにもらったのを今まで使ってましたがな。辞書といえば最近よく辞書代わりに使ったりする検索サーバですが、gooで極北をキーワードに検索すると何が出てくるかやってみました。真当に「地球のふたつの極地のうち北の方のやつ」という意味で(つまり北極のニュアンスのバリエーションとして)使われていることが多いようですな。鳥取市の極北は北緯何度、なんてのもありました。このケースでは極南、極東とオリジナルにない極西まで含んだ4点フルセット。以前から思ってたけど、どうも日本人の漢字造語感覚は結構ラフな感じがする。本場中国人ほどは、語順にも気を使ってない。そういえば小学生の時、漢字を習いたての下級生が「面仮ライダー」とノートに書いて得意になってたの見て笑ってやったのを思い出した。あんまり関係ないか。


